こんにちは、よつば歯科クリニックです🍀︎
みなさん、食事のとき「よく噛んで食べましょうね」と言われたこと、一度はありませんか?
でも、「なんとなく健康に良さそう」というイメージはあっても、
実際にどんなメリットがあるのかまでは知らない方も多いかもしれません。
今回は、そんな「よく噛むこと(咀嚼)」の大切さについて、歯と脳へのうれしい効果を中心に、わかりやすく解説していきます。
そもそも「よく噛む」とは?どれくらい噛めばいいの?
まず、目安として覚えておきたいのは…
「ひと口につき30回以上噛む」
これが“よく噛む”の基本です。
現代の食事はやわらかいものが多く、昔に比べて1回の食事あたりの咀嚼回数が半分以下になっているとも言われています。
でもこの「噛む回数」、歯の健康だけでなく、全身にもいい影響を与えることがわかってきています。
【1】よく噛むと、虫歯・歯周病予防になる!
噛むことで得られるいちばんのメリットは、やっぱり歯を健康に保てることです。
● 唾液の分泌が増える
よく噛むと唾液の量が増えるのですが、これがとても大事。唾液には…
- 口の中の汚れを洗い流す(自浄作用)
- 虫歯菌の活動を抑える(抗菌作用)
- 初期むし歯を修復する(再石灰化作用)
など、たくさんの役割があります。
● 歯ぐきも鍛えられる
噛むという動作は、あごの筋肉や歯ぐきの刺激にもなります。
噛む力が衰えると、歯周病も進行しやすくなるので、しっかり噛むこと=歯ぐきのトレーニングでもあるんです。
【2】よく噛むと、脳の働きが活性化する!
ここが今回のメインテーマでもありますが、実は「噛むこと」と「脳」は、とっても深い関係にあります。
● 噛む刺激が脳に伝わる
噛むとき、あごの動きは脳の「感覚野」や「運動野」にしっかり信号を送ります。
この刺激が、脳の血流をアップさせることが分かってます。
つまり、噛めば噛むほど、脳に酸素と栄養が届きやすくなるということ。
● 認知症予防にもつながる
高齢になると、「噛む力」が弱くなり、やわらかいものばかり食べる傾向がありますよね。
実はこれが、認知症のリスクを高めることが研究で示されています。
反対に、しっかり噛む習慣を続けている人は…
- 脳の海馬(記憶をつかさどる部位)の働きが保たれやすい
- 判断力・集中力が落ちにくい
といったデータもあるんです。
【3】ダイエットや生活習慣病の予防にも◎
よく噛むことは、歯や脳だけじゃなく体全体の健康にも関係しています。
● 満腹中枢を刺激して食べすぎ防止
ゆっくり噛んで食べることで、「お腹いっぱい」と感じるタイミングが自然と早くなります。
結果的に、食べすぎを防いで太りにくい体に。
● 消化を助けて、胃腸にもやさしい
噛むことで、食べ物がしっかり細かくなり、唾液の酵素ともよく混ざります。
これが、胃や腸の消化の負担を減らすことにもつながるんですね。
【4】よく噛むために必要な「健康な歯」
ここまで読んで、「よく噛むって良いことだらけなんだな」と思っていただけたらうれしいです。
でも実は、噛むことの恩恵をしっかり受けるには「自分の歯」がしっかり残っていることが大前提。
- 虫歯が痛くて噛めない
- 歯が抜けたままで噛みにくい
- 入れ歯が合っていなくて噛めない
こういった状態では、噛む回数も自然と減ってしまいます。
なので、よく噛む習慣のためには…
- 定期的な歯科検診
- 早めの虫歯治療
- 歯周病の予防
といった日々の口腔ケアがとても重要なんです。
【5】今すぐできる!「よく噛む」習慣づくりのコツ
最後に「よく噛む生活」を始めたい方へ、すぐにできるちょっとした工夫をご紹介します!
✅ ① 食事中は「30回噛む」を意識
最初は数えながらでOK。「よく噛むことに集中する」だけでも効果があります。
✅ ② 歯ごたえのある食材を増やす
れんこん・ごぼう・きのこ類・玄米・小魚などはおすすめ!
✅ ③ 一口サイズを小さく
口いっぱいに入れると、どうしても噛まずに飲み込んでしまいがちです。
✅ ④ 姿勢を正して食べる
よく噛むためには、「背筋を伸ばす」「足を床につける」など、正しい姿勢も大切です。
まとめ
「よく噛む」ことは、歯にも脳にも、体にも良いことばかり。
- 虫歯や歯周病の予防に◎
- 唾液が増えてお口すっきり
- 脳が活性化して集中力UP
- 食べすぎ防止・消化もスムーズ
- 認知症予防にもつながる
しかも、今日の食事からすぐ実践できる健康法です。
ぜひ一度、今日のごはんから「ひと口30回」を意識してみてくださいね🍚
そして、しっかり噛める健康な歯を守るためにも、定期的な歯科受診もお忘れなく!