インプラントを長持ちさせるために。

 

 

理事長の大平です。

先日、野阪泰弘先生の講演会で勉強してきました。

野阪先生は、大阪歯科大学の非常勤講師をされていて、

インプラントに関する著書も多数執筆されています。

講演会では、兵庫県芦屋市にある医療法人社団野阪口腔外科クリニックでの、

臨床症例や手術動画を見せていただき、大変勉強になりました。

 

野阪先生は、患者さん側から、「長持ちするインプラントを入れて下さい」と

言ってもらえるようにするために、

60分かけてインフォームドコンセントされるそうです。

 

※インフォームドコンセントとは
患者・その家族が病状や治療について十分に理解し、また、医療職も
患者・家族の意向や様々な状況や説明内容をどのように受け止めたか、
どのような医療を選択するか、患者・家族、医療職など関係者と
互いに情報共有し、皆で合意するプロセスです。
ただ単に病状を告げ、同意書をとることではなく、日常の場面においても、
患者と医療職は十分に話し合って、どのようなケアを行うか決定する必要があります。

 

 

 

以下に患者さまからよくある質問をあげます。

 


 

◆Q:「CT撮影を何度もするけど身体に害はないの?」

A:自然放射線を浴びている事を考えると、

もし年に30~60回CT撮影したとしても大丈夫です。

ご安心ください。

 

 

◆Q:「インプラントを埋入して感染は大丈夫?」

A:体内と体外を貫通しているのは、歯科インプラントのみ!

感染しないように、口腔衛生指導を何度も行います。

 

 

◆Q:「なぜインプラントはこんなに費用と時間がかかるの?」

A:安全で長期的予後のいい治療には

費用と時間がかかってしまいます。

安心・安全のためですのでご理解ください。

 


 

 

インプラントの術前審査で、CT撮影は欠かせません。

その際、上顎洞粘膜の肥厚が見られることがあり、

歯が原因のもの(歯原性)と歯でないものが原因のもの(非歯原性)に分類できます。

(※上顎洞粘膜が分厚くなっているのは身体にとってはよくないことです)

 

 

 

非歯原性の典型として挙げられる、

上顎洞内に発生する「粘液貯留嚢胞 」とは

上顎洞粘膜の粘液腺などの腺管がつまってできる嚢胞(のうほう) です。

また、歯原性の典型としては、「根尖病巣」があり、

その場合はインプラントの前に根管治療か抜歯を行う必要があります。

 

抜歯をして6か月経過しても、骨治癒が悪い場合が約8%あるそうです。

その場合、再掻爬(さいそうは)や骨穿孔(こつせんこう)

といった処置などが必要になる場合もあります。

 

 

このように、インプラントを安全に長持ちさせるためには、

患者さまのお身体やお口の状態を事前にしっかり検査し、

インプラントが行えるのかどうかの診断が大切です。

加えて、どういった治療であるかの説明を行うこと、

そしてそれを患者さま自身にもご理解いただくことも必要です。

 

 

「歯がなくて食べられない」

「骨が回復しない」などで、お悩みの方は、

ぜひ一度、よつば歯科にご相談下さい。

 

理事長  大平 晃

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

野阪先生と記念撮影  2019.01.14